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ココロとカラダのコラム0032:[臨床例]やる気が出ない

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問診でKさんが訴えたのは、「何事にもやる気が出ない」ということだった。例えば鬱病や鬱状態でそうなることもあるが、Kさんの場合は、そういうのではないようだ。

そのKさんを診ていて、なかなか「これだ!」という結果が出ない中、ふと「これはどうだろう?」と思いついて、やってみたことがある。それは、感情と脳の血流量の関係を調べることだった。具体的には、Kさんに様々な感情の負荷を掛け、その時に脳の動脈の血流量が変わるのかどうかをキネシオロジーの筋反射テストを使って調べるのである。

臨床をしていて次の一手に詰まってくると、時々苦し紛れのようにそんな突拍子もないアイディアがポッと浮かんでくることがある。けれど、そういう時の思いつきは案外バカにならない。いや、バカにならないどころか重要な突破口だったりする。この時もそうだ。

まずKさんに反応のある感情を調べていくつか抽出し、その感情の負荷下で脳の血流を調べると、大脳動脈輪を形成する動脈(注)のいくつかで血流が低下することがわかった。そこで、そうした感情による血流低下が起こらないように施術すると、「何事にもやる気が出ない」という件が多少改善したのである。
(注)脳の動脈は脳底部分で、前大脳動脈、後大脳動脈、前交通動脈、後交通動脈、内頸動脈、椎骨動脈が結びつき、環状の構造を形成している。これをウィリスの大脳動脈輪という。

この結果から、Kさんの「やる気が出ない」直接的な原因の1つは、意識的、無意識的に生じてくるある感情によって脳の血流が減少し、それによって脳の活動が低下することだった、ということだと考えられる。

これは精神的な問題が直接的に解剖・生理的なレベルの変化と結びついていた例として、私には非常に印象深いものである。

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