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ココロとカラダのコラム0076:「気」とは何か

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東洋医学(中医学)による治療の中心は、「気」の状態を読み取り、それを整えることにある。では、その「気」とは何なのだろう? それを中医学から見ていく。

「気」とは生きていく上で最も根本となる一種の生命エネルギーと考えられていて、それは「精」から精製されるとされる。だから「精」が少ないと「気」もあまり作ることができない(ちなみに中医学における死とは、「精」がゼロになった状態である)。「精」は生まれた時に両親から授けられた先天の精と、生後に呼吸や飲食を通して取り込んだ後天の精の2つからなっている。先天の精は生まれ持ったもので増やすことはできないが、後天の精は生命活動を行う中で増やすことができる。そのためには五臓五腑が健やかである必要がある。

「気」には、その働きによっていくつかの種類がある。
(1)原気(あるいは元気):「気」の最も基本的な部分で、主に先天の精から作られ、三焦を通じて全身に分布して生命活動を支えている。
(2)宗気(そうき):主に呼吸や飲食による後天の精から作られて胸中に集められ、呼吸や心血の運行を推動する。更に見る、聞く、話す、動くといった身体機能も司る。 (3)営気:主に飲食による水穀の精微が化生したもので栄養分に富み、血の一部となって脈管内を流れて全身を滋養する。
(4)衛気(えき):これも主に水穀の精微が化生したものだが活動性が高く、経脈外を巡って外邪の侵入に抵抗する。
こうした「気」の種類とその働きを知っておくと、さまざまな症状がどんな「気」の状態に関係するかが分かってくる。

また俗に「気・血・水」などと言われるが、実は血も水(本当は津液(しんえき)という)も血が転化したものである。だからこそ「気」の状態を読み取ることが重要になるのだが、その病的な状態として代表的なものには、例えば次のようなものがある。
(1)気虚:文字通り「気」が不足した状態。先天の精にしろ後天の精にしろ「精」の不足によって引き起こされることが多いが、過労などによっても生じる。
(2)気血両虚:気虚が更に強まって血への転化も減り、気と血の両方が不足した状態。
(3)気鬱:主に気の循環を司る肝の臓に問題が生じ、気の流れが悪くなった状態。
(4)腎精不足:「精」を貯蔵する腎の臓が弱まり、十分に「精」を貯蔵できなくなった状態。

そして、これらを整えるのが中医学的な治療なのである。

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