ココロとカラダのコラム0043:奇経治療とは何か?
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鍼灸治療ではしばしば経絡という言葉が出てくるが、経絡と呼ばれるものは、実は経脈と絡脈からなり、その内の経脈は更に十二正経と奇径八脈に分かれる。
鍼灸にはさまざまな流派があるが、古典的な鍼灸治療では主に十二正経に、奇径八脈の中の任脈、督脈を加えた、いわゆる十四経脈の調整によって身体の状態の改善を図ることを主眼としている。
それに対して、奇経八脈のみを使って行う、奇経治療というものが存在する。
ちなみに正経と奇経との関係は、正経には常に人の気血が流れているが、その気血が充溢すると正経から溢れ出すのを防ぐために奇経に流入する、というものだが、さまざまな中国の古典からは、奇経にはそうした放水路的な役割以上のものがあると考えられる。
さて、奇経による治療は手足の上下二経の決まったツボの組み合わせを用いるところが特徴的である。そして、上下のツボの組み合わせと主治症もまたセットになっている。それを以下に挙げる。それぞれ手経脈―足経脈:主治症という形で書くと
内関―公孫:胃・心臓
外関―足臨泣(あしりんきゅう):外眼角・耳後・頬・首・肩
後谿(こうけい)―申脈(しんみゃく):内眼角・耳・項(うなじ)・肩甲骨
列缺(れっけつ)―照海:胸・肺・横隔膜
となる。これら八穴のことを八脈交会(こうえ)穴とか八総穴と呼ぶこともある。
実際の臨床では、奇経治療は磁石のプラス極とマイナス極や、鍼であれば金鍼と銀鍼を用いて、上記の2つのツボの間に磁気やイオンを通すことを行う。
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