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ココロとカラダのコラム0048:それホントに鬱病ですか?

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今や国民病とも言われるようになった疾患、鬱病。特徴的な症状としては、気分の落ち込み、強い不安やイライラ、思考力や判断力の低下、不眠、引きこもり、無気力、過食、自殺衝動などが挙げられる。

しかし、鬱病ではないにもかかわらず、特徴的な所見がかぶるため鬱病と誤診され、抗鬱剤が処方されるが(そもそも鬱病ではないから)改善が見られず、患者がドクターショッピングを繰り返し治療難民化している疾患がある。
それは、甲状腺機能低下症(橋本病ともいう)である。

甲状腺は前頚部の喉頭下の左右一対で存在するホルモン分泌器官で、甲状腺から分泌されるホルモンにはサイロキシン(T4)、トリヨードサイロニン(T3)、カルシトニンがある。
このうちT3とT4はともに体の代謝を促して成長を促進させたり、精神機能を活発化させる働きを持っている。そのため、これらのホルモンの分泌が減ると、気分が落ち込んで極端に無気力になったり、思考力や判断力が低下して引きこもるようになったりする。そのため鬱病と非常に間違われやすいのだ。

病院によっては、鬱病と甲状腺機能低下症をキチンと鑑別するように医師に指導しているところもあるようだが、精神疾患を診るための十分なトレーニングもないまま患者ほしさに心療内科の看板を出しているようなところでは、医師が問診で簡単に症状だけ聞いて鬱病と診断してしまうケースが少なくないのだ(病院で掲げられる診療科目には特に規制はないので、医師は自由に診療科目を標榜することができる)。

もし、病院で鬱病と言われ抗鬱剤を飲んでいるが一向に改善しない、という場合は、別の疾患の可能性を考えたほうがいい。甲状腺を調べるくらいなら当治療室でもできるので、よければご相談を。

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