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ココロとカラダのコラム0057:ところで湿布って意味あるの?

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腰痛でも慢性腰痛ではなく、ギックリ腰などの筋・筋膜性の急性腰痛では患部が炎症を起こしていることが多い。そして「急性炎症はまず冷やす」がセオリーだ(なぜなら「炎」という字からも分かるように患部が熱を持ってしまっているから)。
逆にいえば、急性炎症は患部を冷やすことさえしっかりやっておけば、痛みはかなりのレベルまで抑えられる(ただし筋肉や筋膜に断裂が起こっていたりする場合、不用意に動かすとまた痛みが出てしまうので注意が必要だが)。

というわけで、こういう人には「まず冷やしてください」と指導するのだが、その時にしばしば聞かれる質問が「湿布でもいいですかね?」というものだ。

結論から言えば、「冷湿布はそもそも冷やしてないので、やっても意味ありません」だ。
冷湿布にはメントール系の薬が塗られているので貼るとスーッとするが、それは皮膚に冷感を与えているだけで現実には全く冷やしていない。だから炎症を抑えるという役割を果たさないので、貼っても無意味なのだ(ついでに、温湿布もカプサイシン酸などが塗られているので暖かく感じるが、これも温感を与えているだけで別に暖めてはいない)。

湿布など貼っても無意味──そんなことは医学的に常識なのに、病院や接骨院/整骨院ではいまだに湿布を出しているところが少なくない。それはなぜなのか?
これは私の想像だが「貼っても無意味」だから──じゃないだろうか。患者は「私は積極的に治そうとしてますよ」というポーズ(失礼!)を取りたがる。湿布というのは、そういう彼らの欲求を満たし、しかも効果もない代わりに害もない、という格好のアイテムなのだ。
ついでに言えば、物理的には何の効果もないが、「湿布していれば治る」という心理的効果で本当に治ってしまうこともある。そうなれば、湿布を出した先生は「ね、私の言ったとおりでしょ」と自分を誇示できるというもんだ(こういうプラシーボ効果は案外、無視できなかったりする)。

最後に「急性炎症の正しい冷やし方」を述べて、この文章を終えよう。
冷やす時は氷をビニール袋などに入れて患部に直接当て、水滴がつかないように上からタオルなどで覆う。最初の5分はキツいが、5分過ぎると楽になるので、そのまま痛みの程度に合わせて10〜20分程度置く。そして外したら30〜60分くらい休んで、(これも痛みの状態や程度に合わせて)それを何回か繰り返す。
氷の代わりに保冷剤などを用いてもよいが、その場合は凍傷を防ぐため15分以上続けて冷やさない。
ま、やってみてください。

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