ココロとカラダのコラム0046:ただの肩コリだと思ったら…
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整体など各種療法の治療院、サロンの2大メシの種と言えば、腰痛と肩コリだ。世の中には様々な対策法、解消法が溢れているが、腰痛も肩コリも一向に減る気配がない。この先も当分、腰痛と肩コリは治療院、サロンを潤し続けるだろう。
ところで、治療家やヒーラーの中には「肩コリくらいで死ぬことはないから…」と高をくくったように言う先生もいるが、本当にそうだろうか? 確かに肩コリそのもので死ぬ人はいないかもしれないが、肩コリを引き起こしている疾患で死ぬことは十分あり得る。
これは私がカイロプラクティックの学校に行っていた頃、そこの講師だったO先生から聞いた「本当にあった怖い話」だ。
その先生のところに来ていた患者の中に、しきりに左の首、肩のこりを訴えていた人がいたそうだ。治療するとその場は改善するものの結局はすぐ元に戻ってしまい、
「カイロプラクティックっていうのは、効果が持続しないものなんですねぇ」
などと、よく皮肉を言われたとか。
その人が何かのきっかけで病院に行った際、膵臓癌であることが分かったものの、もう既に手がつけられないような状態で、ほどなくして亡くなったと。
O先生が言うには、癌によって腫大した膵臓が周囲を圧迫していた、その圧を体が左の首から肩にかけて逃がそうとしていたのを、その人は「左肩のコリ」として感じていたのかもしれない、と(膵臓は体の正中より左寄りにある)。
肩コリと聞くと待ってましたとばかりに、姿勢の悪さがいかに肩コリを生じさせるかやストレッチの仕方やらを蕩々と語り出すセンセイもいるが、その前にまず、その肩コリが何らかの重篤な疾患によるものでないかどうかを調べて、その可能性を除外しなければならないはず。肩コリも腰痛も姿勢の悪さから起こるもの、などとあらかじめ決めつけてしまっていたら、こういう重大な問題に気づかずにスルーしてしまいかねない。それはとてもキケンなことなのだ。
最後にもう一度言うよ。
「肩コリくらいで死ぬことはない。けれど肩コリを引き起こしている疾患で死ぬことはある」
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