ココロとカラダのコラム0066：好転反応って何？
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好転反応というのは一般に手技療法や自然療法の世界で使われる言葉で、英語ではhealing crisisという。
手技療法や自然療法では施術後、一時的に体がダルくなる、熱が出る、頭痛が起こる、といった体調の悪化が見られることがある。それは、こうした施術を受け始めて間もない人に特に現れやすい現象だが、それが好転反応と呼ばれるものだ。
好転反応が出るのは、心身が本当の意味で改善していくに当たって、まだ表面化していない問題まで外に引き出す働きが生じるためである。つまり、施術によって心身の深いレベルにある問題まで表面化してくるのだ。
好転反応で比較的よく聞くものは、眠くなる、腹が減る、といった程度のもので、発熱や頭痛なども一般には数時間から2日程度で治まるものだが、中には劇烈な症状が数日にわたって続くケースもある。私の経験的なものだが、薬などを（それも長い期間）使っている人には激しい好転反応が出ることがあるように思う（が、そうでないケースもあるので、それだけが要因とは言えない）。
好転反応という言葉は病院などではまず聞かれないが、それは西洋医学的な治療が、潜在的な問題を引き出すのではなく、薬などを使って今ある症状を抑え込むことを主眼としているためかもしれない。
その反面、好転反応という言葉が整体などの治療業界で無闇に使われすぎている、ということも知っておかなければならないだろう。一部では、例えば揉み返しを起こすなどの施術の失敗を「これは好転反応です」といって誤魔化す先生もいるらしい。だから何でもかんでも「好転反応です」と言ってくる先生は一応用心した方がいいだろう。
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