ココロとカラダのコラム0005:寝違えを自分で治す
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以前、朝起きると寝違えを起こしていたことがあって、そこでせっかくだからとある方法を試してみた。図書館でそれについて書かれた本を見つけたことがキッカケで個人的に勉強していた、フォーカシングというメソッドである。
フォーカシングとはシカゴ大学で心理療法の研究をしていたユージン・ジェンドリンが開発したメソッドで…ということを書き始めると長くなるので、そこは省略。ザックリ言うと、自身の体が発する症状にやさしく意識を向け、そこから感じられる単純な「痛い」とか「苦しい」というのは違うかすかな感じ(これをフォーカシングではフェルト・センスと呼ぶのだが)を頼りに、それと対話するようにして、症状が表す本当の意味を探る、というものだ。
こんなふうに言葉で説明すると難しく見えてしまうかもしれないが、起こった症状を嫌い、ひたすらそれを消すことだけを考える、というのとは逆の、その症状を受け止め、静かにそれと向き合ってみる、というのがフォーカシングなのだ。で、それが実際にどれほどのものなのか、寝違えを起こした自分の体で試してみた、というわけ。
痛くて首が回らなくなっていたので、布団の中で首の痛みの一番強かった場所にフワリと意識を向けて、そのまま時間を過ごしていると、意識を向けた部分がとても慌てているような感じがした。なので、そこに向けて心の中で「大丈夫だから慌てないで落ち着いて」と繰り返し語りかけると、だんだんそこが落ち着いてくるのが感じられ、しばらくすると慌てている感じが消えた。
で、試しにゆっくりと首を動かしてみると、全く動かせなかったのが、まだ痛みの痕跡は残っていたものの普通に動かせるようになっていた! 時間にして15分くらいだろうか。もちろん、その間、患部を冷やすなどは一切していない。
その後も自分の頭痛や腰痛に対してフォーカシングを使ったりしている。痛みが強かったりすると心の余裕が失われてしまうのか、正直なところ上手く行かないことも少なくない。だがハマると問題が一瞬で消える(これをフェルト・シフトという)ので、メソッドとしては非常に強力だ。実際、私はこれを臨床で使って驚くべき結果を出したことがある。
フォーカシングのキモは「症状はあなたの敵じゃない」ということだと私は考えている。あなたがこれまでずっと「病と戦ってきた」あげくに疲れ果ててしまっているとしたら、発想を真逆に変えてみる、というのも手だと思うよ。
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